ビジネス関係のお歳暮の送り状の書き方と文例集!メールやハガキはマナー違反?
お歳暮とは、一年間お世話になった方々に感謝の気持ちを込めて贈る贈答品のことです。
日本では古くから、年末に親族や友人、ビジネスでの取引先にお歳暮を贈る習慣があります。
お歳暮を贈る時期は地域や業種によって異なりますが、一般的には11月下旬から12月中旬までとされています。ただし、最近は年末の忙しい時期を避けたり、セール期間だったりで11月中に送る準備をされる方も多いですね。
そんなお歳暮を贈る際には、品物だけでなく送り状も重要なポイントです。
送り状とは、贈り主の名前や住所、贈る理由や目的、贈る品物の内容などを記したものですが、もし、送り状が添えられずに品物だけが送られてきたら、あなたはどう思いますか?
- 「このお歳暮って誰からなの?」
- 「中身は何なの?」
- 「どうしてあの人から贈られてきたの?」
受け取った方も困っちゃいますよね。
という事で今回は、ビジネス関係のお歳暮の送り状について、その書き方や文例、テンプレートなどをまとめました。
ビジネス関係のお歳暮の送り状の書き方
お歳暮は日頃からお世話になっている人に対して、感謝の気持ちや今後のお付き合い、交誼をお願いする気持ちを込めて送る夏のごあいさつです。
ただ、送り主から一言の挨拶もなしに、いきなりお歳暮が送られてきても「これはいったい何なのか?」と困惑してしまいます。
だからお歳暮の品物を送る前には、送り状を作成してお知らせするのがマナーですが、どのようにして書けばいいのか。その書き方についてみていきます。
お歳暮を贈る場合の送り状の書き方ですが、ビジネスの場合は礼を尽くす必要があるので、手紙の形式にのっとったような定型的なスタイルになります。
基本的な形は、
- 頭語
- 時候の挨拶
- 相手の健康や息災を喜ぶ言葉
- 無沙汰を詫びる言葉・日頃の感謝
- 感謝の気持ちとしてお中元を贈る旨
- 相手の健康や繁栄を祈る言葉、今後の交誼
- 結びの言葉
これらを意識して書くことで文面がうまく組み立てられると思います。
「頭語」や「時候の挨拶」「相手の健康や息災を喜ぶ言葉」「相手の健康や繁栄を祈る言葉」「結びの言葉」については、
こちらを参考に選んでください。
ビジネス関係のお歳暮の送り状の文例
ビジネス関係や指導者などへお歳暮を贈る場合の送り状では、日頃お世話になっていることに対する心からの感謝の言葉と、今後のご懇情を願う言葉が欠かせません。
それが、お歳暮を贈る意味となるからですね。お世話になっているからこその、こちらの状況を書き添えると一層心が伝わります。
お中元は正月以来半年間の交誼に対する感謝の気持ちを伝えるものであるのに対して、お歳暮は、その後の半年間というより、この1年間の交誼を意識したものと考えましょう。
したがって、感謝の気持ちも、この1年でお世話になったことを考えて表現するとともに、来年の交誼のお願いも書き添えましょう。
この辺を踏まえて、3つ文例を用意しましたので参考にしてください。
お歳暮の送り状の文例:ビジネス関係①
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本年は格別のご信頼とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。いただいたご提案やご意見は、私たちの事業にとって大変有益なものでした。
年末のご挨拶として、北海道産のハスカップジャムをお届けいたします。ハスカップは北海道の特産果物で、ブルーベリーに似た酸味と香りが特徴です。パンやヨーグルトに合わせてお召し上がりください。
来年も変わらぬご信頼とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
寒さが厳しくなりましたので、どうぞご自愛ください。
敬具
お歳暮の送り状の文例:ビジネス関係②
拝啓 年末の候、○○社長におかれましては益々ご清栄のことと存じます。
今年も一年間、大変お世話になりました。○○社長のご信頼とご協力に感謝しております。
本年はコロナ禍で大変な時期でしたが、○○社長との良好な関係を築くことができました。心から感謝して、ささやかながら佃煮の詰め合わせをお送りいたします。ご笑納いただければ幸いです。
来年も変わらぬご信頼とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
良い新年をお迎えください。
敬具
お歳暮の送り状の文例:ビジネス関係③
謹啓 歳末の候、貴社にはますますご隆盛の趣、心よりお喜び申し上げます。
平素は、格別のご愛顧を賜り、ありがたく衷心よりお礼申し上げます。
十一月における当社の過失に対し、ご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。不可抗力とはいえ、貴社には大変なご迷惑をお掛けしたこと深く反省しております。この場を借りて、改めてお詫び申し上げます。そして、同じ問題が再発しないよう、再発防止策の徹底に努めて参ります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
つきましては、感謝とお詫びの意を込め、ささやかなお歳暮の品を別送いたします。何とぞご受納賜りますよう、お願い申し上げます。
明年も変わらぬお引き回しのほど、よろしくお願い申し上げますとともに、貴社ますますご盛栄と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
右、年末のごあいさつを申し上げます。
謹白
ビジネス関係のお歳暮の送り状でメールやハガキはマナー違反?
お歳暮の送り状とは、お歳暮の品物を贈る際に、相手に対する感謝の気持ちや品物の内容、贈る理由などを伝えるために添える手紙のことです。
お歳暮の送り状にはマナーがありますが。特に会社のビジネスに関係では、親しい言葉使いではなく敬意を持って文章を選ぶ必要があります。
また、ハガキやメールで済ますのは失礼なので、手紙に縦書きで作成するのが望ましいです。
その他、一般的なマナーも含めて触れておきます。
送り状は品物よりも先に送る
お歳暮の送り状ですが、お歳暮が届くよりも先に送り状を届け、お知らせするのがマナーです。
お歳暮の品物は、相手が受け取る日に合わせて発送する必要があります。そのため、品物が届く前に送り状を送っておくことで、相手に品物の到着を知らせることができます。
また、品物が急に届くと相手が驚いたり困ったりする可能性もあります。そうならないように、品物が届く3日前程度には相手に届くように送り状を出しましょう。
お歳暮はこちらの感謝を品物に表して差し上げる物なので、どの件でお世話になったのか、なぜ贈ったのか、その旨がしっかりと相手に伝わるように書きましょう。
送り状を送る方法は、商品と一緒に送る方法(添え状)と、商品とは別に郵送する方法(送り状)がありますが、送り状の方が丁寧です。
特にビジネスなどの関係性では送り状を別便で出すようにします。
送り状は縦書き
送り状は一般的な手紙と同じように、縦書きで書くのが正式なマナーです。横書きやメールで送ると、相手に対して軽視した印象を与える恐れがあります。
相手に対して敬意を表すため、封書で送るとよいでしょう。また、封筒や便箋は白色や淡色のものを選びましょう。
>>手紙の縦書きの書き方と例文でのポイント解説!横書きとの違いも!
相手に合わせて書き方を変える
送り状の文面は、相手がビジネス関係や目上の方、親しい友人などによって変える必要があります。文例を参考にして、適切な敬語や文体を使いましょう。
例えば、ビジネス関係では「お世話になっております」や「ご多忙の折」といった言葉を使って丁寧に書きます。目上の方では「今年も大変お世話になりました」や「ご健勝でお過ごしのことと存じます」といった言葉を使って敬意を表します。
親しい友人では「元気してる?」や「今年も一年お疲れさま」といった言葉を使って気軽に書いても良いと思います。
ビジネス関係のお歳暮の送り状まとめ
普段からお世話になっている人に対して送るお歳暮には、送り状を先に送って感謝の気持ちなどを伝えておき、別便で品物を送った旨を伝えるのが正式なマナーです。
ビジネスに送る場合は、特に失礼が無いように言葉遣いなどにも気を付けたいですね。
ただ、ある程度は形式に沿った定型があるので、言葉遣いが難しく感じたらそれらを合わせて使ってもらえればいいんじゃないでしょうか。
ですので、お歳暮の送り状も相手によって表現の仕方も変わってくるし、お歳暮の時期なども知っておいた方がいいと思います。
そんなお歳暮についての時期やマナー、お礼の仕方などはコチラ⇒【お歳暮の時期やマナー、お礼状の書き方などについて】にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。