手紙の末文とは何なの?例文を交えて3つのチェックポイント解説!
手紙の末文とは何なのか。
この最後の文言は手紙を締めくくるために必要です。
相手を気遣う気持ちや活躍を祈る言葉を、季節の様子などを絡めながら締めくくるようにすれば礼にかなった手紙が自然とできあがってくるでしょう。
その手紙の末文の構成を3つのチェックポイントにまとめて解説していきます。
そして手紙の末文例を「春夏秋冬」別にまとめて用意したので、ぜひ参考にしてください。
手紙の末文とは?
手紙の末文とは「結びの挨拶」になります。
手紙の前文が「冒頭の挨拶」なら、末文は「締めくくりの挨拶」ですね。
主文で手紙で伝えたいことを書いた後は、この末文で手紙を締めくくりの挨拶を行います。
末文では相手の健康や幸福などを祈る言葉などに加え、用件を総括する言葉や結語を使って締めくくります。
手紙の末文に必要な3つのチェックポイント
手紙の末文に入れる項目でチェックしておきたいのは次の3つです。
⑥結びの挨拶
⑦結びの言葉
⑧結語
まず一つ例文を見て構成についてチェックしていきます。
拝啓 歳末の候、ご家族の皆様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご指導を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、このたびは、ご丁重なお歳暮の品を頂戴しまして、誠にありがとうございました。子供たちは大喜びで、豪華な食事を楽しませていただきました。
年末ご多忙の折、寒さも一段と厳しくなってまいりますので、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
まずはお礼のみにて、失礼いたします。 敬具
手紙の構成についてはコチラ → 手紙の構成に必要な項目は?改まった形は縦書き!
この手紙の文例での末文は
⑥結びの挨拶:年末ご多忙の折、寒さも一段と厳しくなってまいりますので、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
⑦結びの言葉:まずはお礼のみにて、失礼いたします。
⑧結語:敬具
これが基本的な手紙の末文となります。
手紙の末文のポイント
末文の中にも⑥結びの挨拶⑦結びの言葉⑧結語といった言葉が必要になりますが、それぞれで注意点やポイントがあるので整理していきましょう。
結びの挨拶
結びの挨拶では相手の健康や幸福、活躍などを祈る言葉、今後の指導や親交などをお願いする言葉を時候を絡めたりして締めくくります。
結びの言葉
用件を総括する言葉で締めくくります。
念押しの意味もありますが、省略する場合もあります。
結語
話し言葉では「さようなら」に当たる部分です。
今回の文例では「敬具(けいぐ)」を使っていますが、「敬」は「うやまう」で「具」は「おとも」や「のべる」といった意味があるので、「相手を敬う気持ちで述べる」という意味を持ち合わせています。
拝啓:謹んで申し上げます。
敬具:謹んで申し上げました。
こういう意味ですね。
「頭語」を使用する場合、かならず「結語」とセットで使います。
一般的な手紙(往信):拝啓-敬具
改まった手紙(往信):謹啓-謹言
前文省略の手紙:前略-草々
女性の一般的な手紙:一筆申し上げます-かしこ
このようにある程度決まった形があります。
>>頭語と結語の組み合わせ一覧!読み方や意味などを文例と学ぼう!
状況や相手に応じて使い分ける必要があるので、必ずマスターしておきましょう。
手紙の末文例「春夏秋冬」を交えて
手紙の末文で春夏秋冬に合わせて例文をいくつか用意しました。
季節に合わせて使う時の参考にしてください。
手紙の前文については決まった言い回しを使うことで簡単にきれいな文章が準備できます。
よければこちらも参考にしてください。
手紙の末文「春」
立派な桜がございます。桜前線の便りがささやかれる頃には、ぜひ皆様でお越しください。
すごしやすい季節ですが、油断なされませぬようお身体おいといください。
花冷えの時節柄、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
手紙の末文「夏」
梅雨入り前ではありますが、気温は夏の模様です。くれぐれも体調管理にはお気遣いくださいませ。
寝苦しい日々が続きますが、どうかお身体にお気をつけくださいませ。
夏バテも出やすい時期ではございますので、どうかお身体大切になさってください。
手紙の末文「秋」
朝晩は気温も下がる日が多くなってまいりました。体調管理には十分ご注意くださいませ。
秋冷の折でございます。体調を崩されませんようお気をつけください。
例年になく冷たい雨が続く秋でございます。風邪など引かれませんようお気をつけ下さい。
手紙の末文「冬」
ますます寒さが厳しくなってきます。くれぐれもお体大切になさってください。
向寒の折から、くれぐれもご自愛ください。
寒さ厳しい折、お風邪などお召しにならぬよう、ご自愛くださいませ。
これらは時候の挨拶の結びの言葉としてこちらのページに用意しています。
>>【1~12月別】時候の挨拶「上旬・中旬・下旬」の例文や書き方
各月別で上旬・中旬・下旬と細かく分けてあるので、ぜひ参考にして下さい。
まとめ
手紙の末文とは、手紙を締めくくる挨拶を行う大切な項目です。
ただ、手紙の内容や相手によっては頭語や結語、結びの言葉を省略することもあります。
結語の部分は頭語とのセットとなるので、最初に使った言葉に合わせて結語で締めましょう。
手紙の末文の次は「後付け」で日付や名前などを書き入れていきますが、ここでもポイントがあります。
続けてこちらのページをご覧ください!
>>手紙の後付けの位置や書き方のポイント!会社名や役職は必要?