【例文あり】「くれぐれもご自愛ください」の意味と使い方を解説!目上の人にも使えるの?
親戚や知人の方はもちろん、ビジネスシーンでもよく使われる「くれぐれもご自愛ください」という言葉について、その意味や使い方、目上の人にも使えるのかどうかなどを詳しく解説します。
「ご自愛ください」は、相手の健康や安全を気遣って言う言葉ですが、実は使い方によっては失礼になることもあります。
そこで、この記事では以下の大きくは3つポイントを紹介します。
- 「ご自愛ください」の正しい意味とニュアンス
- 「ご自愛ください」を使用するシーンと例文
- 「ご自愛ください」の注意点と言い換え表現
この記事を読めば、「ご自愛ください」をスマートに使えるようになるでしょう。それでは、早速見ていきましょう。
「くれぐれもご自愛ください」の意味について
「ご自愛ください」とは、相手の健康や安全を気遣って言う言葉です。
- 「ご自身のことを大事にしてください」
- 「お体身を大事にしてください」
このような意味をもっています。
そして「くれぐれも~」という言葉の意味は、「繰り返し心を込めて懇願・依頼したり、忠告したりするさま」という意味です。
ですので、「ご自愛ください」という言葉に「くれぐれも」と合わせる事で、より相手のことを思って体調を崩したりしないようにして下さい。というような意味になります。
また、「ご自愛ください」は、別れ際や手紙の結びにも使われます。
この言葉は、相手に対する敬意や親しみを表すとともに、自分との関係を大切にするというメッセージを伝えることができます。
「ご自愛ください」の使い方と例文
「ご自愛ください」は、相手の健康や安全を気遣って言う言葉ですが、どんな使い方があるのでしょうか。
まず、「ご自愛ください」の使い方には、次のようなものがあります。
- 夏や冬の季節の挨拶状
- 年賀状
- ビジネスシーン
それぞれのシーンでの「ご自愛ください」の使い方と例文を見ていきましょう。
夏や冬の季節の挨拶状の例文
別れ際や手紙の結びに対して「ご自愛ください」と言う場合、相手の健康や安全を気遣って言います。この場合、「気をつけて」と同じ意味で使えます。
夏の暑中見舞い、冬の寒中見舞いなどの結びの言葉として使ったり、お中元やお歳暮のお礼状などでも使ったりすると良いですね。
- 暑さはまだまだおさまる気配がありませんが、どうかご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
- 季節の変わり目でございますので、くれぐれもご自愛ください。
- 寒さ厳しい折、お風邪などお召しにならぬよう、ご自愛くださいませ。
- 暑さ厳しき折から、ご自愛専一に。まずは御礼まで。
- これから冬の寒さも厳しくなってきますが、どうか体調崩されませんよう、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
年賀状の例文
年賀状の場合は、「今年もよろしくお願いします」「今年も一層のご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします」「○○様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます」
このような言葉が多く使われますが、年賀状にも「ご自愛ください」という言葉は使えます。
いくつか例文を用意しました、
- 風邪など召されませんよう くれぐれもご自愛ください
- 寒さ厳しき折 どうぞご自愛ください
- 寒さ厳しき折から ご自愛とご活躍のほどお祈り申し上げます
- 寒さ厳しき折 体調を崩されませぬようご自愛ください
- お忙しい日が続きますがくれぐれもご自愛ください
ビジネスシーンの例文
ビジネスシーンでも「ご自愛ください」と言う言葉はよく使われます。
ここまであったように、暑中見舞いや寒中見舞いのような季節の挨拶状にも使えますし、お歳暮のお礼状などにも使えます。
他にも、お世話になった上司が部署移動したとき、メールで結びの言葉でも使えたり、取引先とのやり取りにも使えます。
- 暑さが残る日が続いておりますので、くれぐれもご自愛ください。
- 寒さが厳しくなりますので、どうぞご自愛くださいませ。 貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
- かねてから望まれていた部署でのお仕事となり、これまで以上にお忙しくなると思いますが、どうかご自愛ください。
このように、「ご自愛ください」の使い方やシーン別の例文を紹介しました。
この言葉は、相手に対する敬意や親しみ、愛情や心配を表すことができます。しかし、相手の状況や立場によっては、失礼になることもあります。その点については、次で詳しく解説します。
「ご自愛ください」の注意点と言い換え表現
この「ご自愛ください」という言葉には、相手の状況や立場によって、微妙なニュアンスの違いがあります。
例えば、目上の人に対して「ご自愛ください」と言う場合、相手が高齢であったり、体調が悪かったりすると失礼になる可能性があります。
なぜなら、相手の寿命や弱さを暗に指摘しているように受け取られるからです。そのため、目上の人に対しては、「ご健勝のことと存じます」や「ご多忙のところ恐縮ですが」など、相手の健康や活躍を称える言葉に言い換えた方が適切です。
病気の人へは「ご自愛ください」より「お大事に」
他にも、怪我をしていたり入院していたりする方に向けて使う言葉ではありません。
すでに病気や怪我で体調は良くないわけですから、「自己管理が足りていない。不注意だ。」と、相手に感じさせてしまう可能性があります。
ですので、病気の人には「お大事にお過ごしください」や「くれぐれも養生なさってくださいませ」という表現に言い換えた方が良いです。
友達への「ご自愛ください」について
また、「ご自愛ください」には、相手との距離感や親密度にも影響されます。
例えば、知人や親戚に対して「ご自愛ください」と言う場合、相手に対する愛情や心配を表すことができます。
しかし、友人に対して「ご自愛ください」と言う場合、相手との距離が遠いと感じられることがあります。
「ご自愛ください」のフランクな表現について
「ご自愛ください」と友達に使うと、さすがに距離が遠く離れているように感じさせてしまうかもしれません。
というのも、敬語や丁寧語として使われることが多いので、目上の人やビジネスシーンで多く使われるからです。
ですので、親しい関係の人や友人には、もっとフランクでカジュアルな言葉を使う方が自然です。
では、どのような言葉に言い換えることができるのか、いくつか例文を用意しました。
- 身体に気をつけてね
- 元気でね
- 風邪などひかれませんように
- 季節の変わり目なので、気を付けください
- お互い元気に過ごしましょう
- お互い元気に頑張りましょう
- お互いすこやかに過ごしましょう
- 健康には十分留意しましょう
- 風邪など召されぬようご注意ください
以上のように、「ご自愛ください」は、相手の健康や安全を気遣う言葉ですが、相手の状況や立場、相手との距離感や親密度によって、ニュアンスが変わることがあります。
この言葉を使うときは、相手の感情や反応を考えて、適切な言い方を選ぶようにしましょう。
「くれぐれもご自愛ください」の類語
では、ご自愛くださいという言葉の類語にはどのようなものがあるのか、いくつかピックアップしたいと思います。
- お身体大切になさってください。
- お身体の具合など悪くなさいませんように
- 寒さ(暑さ)には十分ご注意くださいませ
- 皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます
- 体調を崩されませんよう、ご自愛専一に
- お健やかにお過ごしください
- お風邪などお召しになりませんように
- お身体おいといくださいませ
- 皆様のますますのご健康とご活躍を祈念いたします
- 体調には十分ご留意くださいませ
- くれぐれも体調にはお気を付けくださいませ
- 何卒お体を大切にお過ごしください
また、「くれぐれもご自愛ください」という言葉で送りたいときには
「どうか~」「なにとぞ~」「どうぞ~」
このような言葉を手前につけるとよいでしょう。
「ご自愛ください」は目上にも使えるの?
「ご自愛ください」という言葉は目上の方にも使えます。
ここまで使い方や例文でも紹介してきたように、ビジネスシーンでも使うことができますので、上司や先輩はもちろん、取引先相手など幅広く使えます。
また、目上の親戚や知人にも使うことができます。
ただ、上でも説明したように、使い方には注意点もありますので気を付けて下さい。
また、目上の方を敬う意味で「くれぐれもご自愛ください」という言葉だけではなく、「くれぐれもご自愛くださいませ」「くれぐれもご自愛くださいますよう、お祈り申し上げます。」というように続けた方が印象が良いかと思います。
葬儀後の「ご自愛ください」は適切?
手紙を送る相手が葬儀後で、身心共に疲れているなどを心配して「ご自愛ください」という言葉で励ましたい。
そんなふうに感じて「ご自愛ください」を使っても良いのか、他の言葉に言い換えた方が良いのか、どんな言葉が適切なのか?
わからないまま使うのは心配になると思います。
もし葬儀後に相手の体のことを心配し言葉を送るのであれば、「ご自愛ください」という言葉を送って大丈夫です。
いたわり、励ましの言葉として適切なので問題ありません。
また、
- 「心からお悔やみ申し上げます」
- 「お疲れが出る頃ですので、身体にお気を付けください」
- 「心より旦那様のご冥福をお祈りいたします」
このような結びの言葉がつかえますので、参考にしてください。
「ご自愛ください」の返信の例文
相手から「ご自愛ください」という結びの言葉で送られてきた手紙に対して、どのように返信すればスマートに返せるのか?
その返し方について悩むこともあると思います。
そこで参考にしていただける例文をいくつか用意しました。
- お元気そうで何よりです。○○様もどうかお体に気をつけてくださいね。
- お気遣いいただき、本当にありがとうございます。○○様もご自愛専一に。
- 〇〇さんの温かいお気遣いの言葉、とても嬉しく思っております。 〇〇さんもお元気で過ごされますようお祈り申し上げます
- 〇〇さんのお手紙、とても嬉しかったです。〇〇さんも元気でいてくださいね。
- お元気そうで良かったです。私も最近は忙しくてなかなか休めませんが、○○さんの手紙を読んで元気が出ました。
- ○○さんもお仕事やお家のことで無理をなさらないでくださいね。
「ご自愛ください」の意味と使い方まとめ
「ご自愛ください」の意味と使い方を、たくさんの例文なども使い解説しました。
この言葉は、相手の健康や幸せを願うときに使える丁寧な表現です。目上の人にも使えますが、場面や関係によっては適切でない場合もあります。相手の気持ちを考えて、適切な言葉選びをしましょう。
このように、手紙では定型に近いような言葉もたくさんあります。
今回のような言葉について、一つ一つ丁寧に意味や使い方、例文などを交えて解説した記事をこちらにまとめましたので、調べたい言葉があれば、ぜひ参考にしてください。